デッドストック

〈愛の劇場〉と書いてあるキャビネ判の箱が出てきた。開けてみると150枚ほどのプリントが入っていた。65年頃のプリントだ。その頃オリンパスペンFでガチャガチャ撮って、わざと熱現像とかイイカゲンにフィルム現像してイイカゲンにプリントしてた、その頃の私と女と時代と場所が写っている、表現しちゃってる。あの頃から〈愛の劇場〉とか言ってたんだねえ。まーそれにしても、イイねえ、イイ写真だねえ、デジタルじゃこうはいかねえだろ。

― 作者序文より

判型
180 x 133 mm
頁数
125頁、掲載作品119点
製本
ソフトカバー
発行日
2011
言語
日本語
エディション
1000

Artist Profile

荒木経惟

写真家・現代美術家。1940年5月25日、東京市下谷区(現東京都台東区)三ノ輪に生まれる。1963年、千葉大学工学部写真印刷工学科を卒業後、電通に宣伝用カメラマンとして就職。1971年、同じく電通に勤務していた青木陽子と結婚し、写真集「センチメンタル・ジャーニー」を出版する(陽子は1990年に他界)。1972年、電通を退社し、フリーになる。1974年、東松照明、細江英公、森山大道、横須賀功光、深瀬昌久らと「WORKSHOP写真学校」の設立に参加。1988年、安斎信彦、田宮史郎と事務所「AaT ROOM」設立(三人の頭文字から命名)。荒木の作品はテート・ギャラリーやサンフランシスコ近代美術館を含む多くのコレクションに収蔵されている。