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塵(新版)
『塵』がここで示しているのは灰燼。「生命の輪廻では、全ては元来た場所へ回帰し、魂は魂をくださった神へと戻る。」
『塵』新版には、木格による2010年から近年までの同シリーズの新作が含まれています。「静物」、「山水」、「風物」の三つの部分の作品群によって構成された本書は、日常と自然の空間における万物の光景、その束の間の多様な変化を示しています。静的、または動的な時間の流れの中で、万物は風化し、朽ちる、または老化し、生長します。象徴的な意味を持つ松の樹幹が本の軸心となり、階段式の特殊造本に仕上げられた写真集を横に貫きます。時間の移り変わりとともに、写真が積み重なることによって生成されます。印刷プロセスでは、スミ、グレーのダブルトーンにグロスニス、特色ニスとマットニスを使い分けることで、木格の作品における様々な物象を繊細に表現しています。
「大型カメラを使って現在の故郷についての考察をあらためてした時、現実世界の全ては我々の心の中の欲望から来たことに気がついた。自然に憧れながら、自然を壊し、また自然を修復する。因果の輪廻である。(中略)これらの作品は、私個人の生活の時間から感じた認識である。または、自然における時間と歴史の痕跡、現実世界に対する今後への思考について表している。」— 木格
$40.56
税込- 判型
- 273 × 217 mm
- 頁数
- 132頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2019年9月