『HIGH FASHION』はポーランド出身の写真家パヴェウ・ヤシュチュクが2008年から2010年の間に酔っ払って路上で寝込むサラリーマンを撮影したシリーズ。

当時パヴェウは日本に住んでいて、深夜の1時から4時の間に自転車で街中を回って撮影していた。撮影始まって間もない頃の2009年にイギリスの出版社Morel Booksよりモノクロ印刷で150部限定のZINE『salaryman』を出版し、即完売。今回パヴェウは当時大量に撮影したものから、不思議な体勢で寝るスーツ姿のサラリーマンのイメージのみをセレクトし、彼らをファッションスナップのモデルとして見せかけ、高級ファッションを意味する「HIGH FASHION」というタイトルで写真集をファッション雑誌のように仕上げた。

パヴェウによると、この作品は飲み過ぎることに対する批判ではなく、最初は綺麗なスーツを着ているサラリーマンと汚い路上との対比に惹きつけられたという単純な理由で撮り始めたという。今回禅フォトギャラリーより出版された『HIGH FASHION』は、過労やストレスの問題で溢れた社会に訴えかけるパヴェウのユーモアを込めた黙示録である。

― 出版社説明文より

判型
313 x 234 x 12 mm
頁数
120頁、掲載作品86点
製本
ソフトカバー
発行年
2018
言語
英語、日本語
エディション
500

Artist Profile

パヴェウ・ヤシュチュク

1978年ポーランド・ワルシャワ生まれ。2004年にシドニーのスクール・オブ・ビジュアル・アーツから卒業。オーストラリアと日本で生活した後、2012年、10年以上離れていたポーランドに帰国。以降、ワルシャワで活動している。

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