2016年に『新宿迷子』にて外国人として初めて土門拳賞を受賞した梁丞佑(ヤン・スンウー)。ある時、街中に佇むホームレスの人々が大事そうに抱えている荷物を目にした梁は、その中に彼らそれぞれの人生が詰まっているのではないかと想像し、実際に彼らに声をかけポートレートを撮影するプロジェクトを開始、60人以上を撮影したシリーズをこの程写真集としてまとめ禅フォトギャラリーより刊行する。

彼らが大切そうに抱えている「荷物」には、きっと人生が詰まっているんだろうと思った。

でも、実際に覗いてみたら、「そうでもなかった。」と私は感じた。
きっと「荷物」それ自体がとても大切な存在なのだろう。

人生を旅する相棒として。
時には枕として。

― 梁丞佑

-判型
255 × 182 mm
-頁数
80頁、掲載作品: 81点
-製本
ソフトカバー
-発行年
2023
-言語
英語、日本語
-ISBN
978-4-910244-29-7

Artist Profile

梁丞佑

韓国出身。1996年に来日し、日本写真芸術専門学校と、東京工芸大学芸術学部写真学科を卒業。その後、同大学院芸術学研究科を修了し、日本を中心に活動する。2016年に禅フォトギャラリーより刊行した写真集『新宿迷子』にて、新宿・歌舞伎町の街を居場所とする人々をモノクロームスナップショットで記録し、土門拳賞を受賞。2017年には同じく禅フォトギャラリーより写真集『人』を刊行した。同年パリのinbetween galleryにて個展を開催するなど、近年は国際的にも活躍の場を広げている。その他の写真集に『君はあっちがわ 僕はこっちがわ』(2006年、新風舎)、『君はあっちがわ 僕はこっちがわ II』(2011年、禅フォトギャラリー)、『青春吉日』(2012年、禅フォトギャラリー)、『青春吉日』新装版 (2019年、禅フォトギャラリー)、『The Last Cabaret』(2020年、禅フォトギャラリー)、『ヤン太郎 バカ太郎』(2021年、禅フォトギャラリー)、『TEKIYA 的屋』(2022年、禅フォトギャラリー)、『荷物』(2023年、禅フォトギャラリー)、『辛朝鮮』(2024年、禅フォトギャラリー)などがある。

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