高コントラストの白黒写真は、日本写真界においては伝統とも言える手法であろう。中藤氏の前身と言える森山大道は1970代、自身と戦いながら自然の極地の冷厳さを「北海道」において捉えた。対照的に、中藤氏の写しだす北海道は希望に溢れ、広大だ。彼の写真において「疎外」が顕著になるのは、巨帯都市東京を写す時である。「Sakuan, Matapaan」の中で写された道、鉄道、海、道路はどこか別の場所へ辿り、そこでも繋がりを、とらえどころのない愛を探し続ける

アイヌ語
Sakuan サクアン –冬が来る
Matapaan マタパアン –夏が来る

判型
182 x 257 mm
頁数
52頁2冊、掲載写真各38点
製本
ソフトカバー、2冊、函付き
発行年
2013
言語
英語、日本語
エディション
1000

Artist Profile

中藤毅彦

1970年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部中退、東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。モノクロームの都市スナップショットを中心に作品を発表し続けている。国内の他、近年は東欧、ロシア、キューバなど世界各地を取材。自身の作家活動とともに、四谷三丁目にてギャラリーニエプスを運営。2013年に「HOKKAIDO: Sakuan, Matapaan」にて第29回東川賞特別作家賞、2015年に「Street Rambler」にて第24回林忠彦賞を受賞した。主な出版物に『Enter the mirror』(1997年、モール刊)、『Winterlicht』(2001年、ワイズ出版刊)、『Night Crawler』(2011年、禅フォトギャラリー刊)、『HOKKAIDO: Sakuan, Matapaan』(2013年、禅フォトギャラリー刊)、『White Noise』(2018年、禅フォトギャラリー刊)などがある。

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