「韓超の写真はテーマの特異性を超えて、見る者の心にまっすぐに飛び込み、強く揺さぶる普遍的な力を備えている。」

ー 飯沢耕太郎(写真評論家)

しきたりを破って生きるのは、とりわけ性的性向者が虐げられる地方にあっては勇気がいる。自分自身の生き方を写真にすることは勇気がいる。そしてその写真を公開するのは勇気がいる。しかし、韓超(ハン・チャオ)はこれら全てを敢行した。

彼の勇気の源はどこにあるのだろう?若気のいたりか、生きる喜びを共有したいがためか、自己愛からか、結果に無頓着なためか。どのような理由にしても、彼が私たちに、私たち自身の日常生活のドラマについて考える機会を与えてくれたことに感謝しよう。

韓超は、感性のおもむくまま、彼の人間関係や中国の本質を反映させる色彩豊かな写真を撮る。強い色彩は建築物や壁紙、そして風にはためくベッドカバーに乗せられる。

彼はこの作品を“私の惨めな小宇宙へのラプソディ(狂詩曲)”と控えめに言う。でも、本当に惨めか?韓超の写真を見詰めながら自分自身の人生と向かい合う。果たして自分の人生が惨めか、それとも輝かしいかは、見る人それぞれが決めればよい。

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