石川真生「Life in Philly」「熱き日々 in キャンプハンセン」
この度、ZEN FOTO GALLERYとTOKIO OUT of PLACEでは、石川真生写真展を同時開催いたします。
沖縄にこだわり沖縄を撮り続ける写真家石川真生。 TOKIO OUT of PLACEでは、彼女のプライベートな側面にスポットを当てたシリーズ『セルフポートレイト -携帯日記- 』と、沖縄と日本の関係を問いつづけるシリーズ『日の丸を視る目』を展示いたします。
2000年腎臓癌、2001年大腸癌を患った石川は2度の手術を乗り越えた後、自分の肉体を直視しセルフポートレイトを撮り始めました。人工肛門を曝け出しレンズに向かって笑う彼女には、壮絶な写真家魂が宿っています。近作の多くは携帯のカメラで自身の肉体や家族を真正面から斬新な構図で捉えています。
シリーズ「日の丸を視る目」では、逆に被写体を自身からモデルに移し、モデルたちに日の丸の国旗をもたせ「貴方にとって国家日本とは?」という問いを突きつけ表現してもらい、その場面を撮影しています。1993年から始まったこのシリーズは今や被写体となるモデルが140名を越え、現在も進行中のプロジェクトです。今回はその中から最近作約15点を展示します。
また、ZEN FOTO GALLERYでは、「Life in Philly」と「熱き日々 in キャンプハンセン」の2シリーズを展示いたします。 石川真生は1986年夏、米兵として沖縄に駐留していた友人の住むフィラデルフィアを訪ね、約2ヶ月半滞在しています。現地で出会う黒人たちを迫力ある構図で撮影したシリーズ「Life in Philly」。20年を経た今なお、黒人たちの高笑いと熱いシャッター音が見るものを圧倒します。展示されるのは約60枚のヴィンテージプリントになります。
また1982年に石川がはじめて出版した写真集『熱き日々 in キャンプハンセン』から、当時の貴重なプリントも展示します。 時と場所を隔てた4つのシリーズが、彼女の実像を鮮明に浮かび上がらせるでしょう。是非ご高覧下さい。