路上を行き交う人々を撮影する。

そのなかで、私が初めて手に入れたスタイルが 光と影の中、人物だけを切り出すことだった。

誰の身体からもまとわりついて離れない 風景を洗い流した時、そこに残され人は、幻のようでもあり、 目を閉じた記憶のようでもある。 この写真を見れば、生きているということは 時間の中、人が静かに燃え揺らめいていることと、感じられると思う。

Artist Profile

原田直宏

1982年、東京生まれ。2010年、早稲田大学芸術学校空間映像科卒業。2011年に新宿と大阪の ニコンサロンで初の個展「泳ぐ身体」を開催。2014年にBankART Studio NYK(横浜)にて開催された「Group exhibition vol.2 HAKKA」に参加し、同年禅フォトギャラリーで個展「泳ぐ身体」を開催し、同名の写真集を刊行。2016年には東塔堂「REMIXING GROUND 混在する都市 ヨハネスブルグ×東京」(Andile Buka と共同企画展)に参加した。2018年にカラーの新刊写真集『三つ目の部屋へ』を禅フォトギャラリーより刊行し、禅フォトギャラリー、梅田蔦屋書店などで個展を開催。2022年にはコロナ禍で制作した「Tokyo Fishgraphs | 2020」がLibraryman Awardを受賞し、同名の写真集を刊行するなど、国内外で活躍している。

Gallery Exhibitions