2012年に禅フォトギャラリーより刊行し、その後絶版となっていた梁丞佑 写真集『青春吉日』に表紙デザインと内容に改変を加えた新装版。1999年から2006年にかけて、当時東京で写真を学んでいた梁が日本と韓国を行き来しながら、昔の仲間の自死をきっかけに自身の軌跡と身近な人々の姿を記録した作品。

昔の仲間が一人死んだ。
自殺だった。
奴が死んでも何ひとつ変わったことはない。
仲間達はもう奴のことを忘れていく。
そして俺も奴のことを忘れていく。
奴の顔が見たくて写真を探してみた。
一枚もなかった。
自分が大事だと思っている仲間だったのに。
いずれは、自分もこの世から消える。
そう思うと、撮りたくなった。

ー梁丞佑

判型
182 × 257 mm
頁数
192頁、掲載作品138点
製本
ハードカバー
発行年
2019
言語
英語、日本語
エディション
700

Artist Profile

梁丞佑

韓国出身。1996年に来日し、日本写真芸術専門学校と、東京工芸大学芸術学部写真学科を卒業。その後、同大学院芸術学研究科を修了し、日本を中心に活動する。2016年に禅フォトギャラリーより刊行した写真集『新宿迷子』にて、新宿・歌舞伎町の街を居場所とする人々をモノクロームスナップショットで記録し、土門拳賞を受賞。2017年には同じく禅フォトギャラリーより写真集『人』を刊行した。同年パリのinbetween galleryにて個展を開催するなど、近年は国際的にも活躍の場を広げている。その他の写真集に『君はあっちがわ 僕はこっちがわ』(2006年、新風舎)、『君はあっちがわ 僕はこっちがわ II』(2011年、禅フォトギャラリー)、『青春吉日』(2012年、禅フォトギャラリー)、『青春吉日』新装版 (2019年、禅フォトギャラリー)、『The Last Cabaret』(2020年、禅フォトギャラリー)、『ヤン太郎 バカ太郎』(2021年、禅フォトギャラリー)、『TEKIYA 的屋』(2022年、禅フォトギャラリー)、『荷物』(2023年、禅フォトギャラリー)、『辛朝鮮』(2024年、禅フォトギャラリー)などがある。

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