禅フォトギャラリーは、9月25日(金)から10月17日(土)まで西村多美子写真展「続旅人」を開催いたします。禅フォトでは7回目となる今回の個展では、1979年に西村が制作し、1980年代初頭にニコン・サロンで発表したヴィンテージ・プリントとその他の未発表作品を中心に展示いたします。

西村は旅の中で直感的にふと身体が動く瞬間を、粒子の粗いハイコントラストのモノクロスナップショットで表現した作品で知られています。1973年に最初の写真集である『しきしま』を刊行して以来、彼女は旅を続け、そのスナップショットのスタイルを貫いてきました。これまで刊行してきたそれぞれ異なる主題の10冊の写真集においても、旅の記録と私的なスナップショットという、彼女の手法の独自性が示されています。

70年代後半は、集中的に東京を撮影した。これまであまり縁がなかった城東、城北地区も広く歩いた。この頃は学齢前の娘を連れて撮影することが多かった。浅草でチャンバラの実演をしていた大道芸人に「おじちゃんと旅に出よう」と言われ、困った顔をしてふり向いた娘の表情を覚えている。 ー西村多美子『続 (My Journey II. 1968-1989)』あとがきより抜粋

今回の展覧会に合わせて、禅フォトギャラリーより『旅人』三部作の二作目として『続 (My Journey II. 1968-1989)』を刊行いたします。2018年に一作目の写真集『旅人』を刊行して以来、禅フォトギャラリーは西村の写真に対する姿勢を反映させながら、彼女の初期から近年の未公開作品を包括的に三部作として紹介しています。是非この機会に西村の今も続く旅から生まれた印象的な作品の数々をご高覧ください。

Artist Profile

西村多美子

1948年東京生まれ。1969年東京写真専門学院(現東京ビジュアルアーツ)卒業。主な出版物に『しきしま』(東京写真専門学院出版局、1973)、『熱い風』(蒼穹舎、2005)、『実存1968-69状況劇場』(グラフィカ編集室、2011)、『憧景』(グラフィカ編集室、2012)、『しきしま 復刻新装版』(禅フォトギャラリー、2014)『猫が・・・』(禅フォトギャラリー、2015)、『舞人木花咲耶姫 — 子連れ旅日記』(禅フォトギャラリー、2016)、『旅人』(禅フォトギャラリー、2018)、『旅記』(禅フォトギャラリー、2019)等。香港M+美術館に作品が収蔵されている。

Publications & Prints

新刊

旅記

西村多美子