禅フォトギャラリーは7月8日から8月6日まで、有元伸也『Tokyo Strut』刊行記念展を開催いたします。
「Tokyo Circulation」(2016)、「TIBET」(2019)、「Tokyo Debugger」(2021)に続き、禅フォトギャラリーでは4回目となる今回の個展は、巨大な生態系としての都市に生きる人々の肖像を写し取った『Tokyo Circulation』以降の最新作をまとめた写真集『Tokyo Strut』の刊行を記念し、同シリーズより暗室で制作可能な最大サイズのモノクロプリント24点を一堂に配したインスタレーション展となります。また今回は、7月6日から25日まで日本橋高島屋S.C. 本館6階 美術画廊Xにて「有元伸也 Tokyo Circulation / Tokyo Strut」展を同時開催いたします。こちらは両シリーズの代表作を総覧いただける貴重な機会となります。ぜひ両展共にご高覧ください。

 僕は写真を撮っている。「写真家」とか「アーティスト」とか名乗ってみれば聞こえは良いが、正直それで食えてるわけでもなく、偏屈な性格から世渡りを上手くできない現状もある。幼少の頃から人と同じことができない自分を欠陥人間だと思っていたし、そう思わざるを得ない世間の風潮を過敏に感じていた。協調性や空気を読むことが尊ばれる世の中に於いてはどうにも生きにくい性格だ。……それでも自分を信じて堂々と生きたい欲求があり、それを見事に体現しているような人たちに出会うと心の底から嬉しくなり、リスペクトとシンパシーを持って撮影する。厳格なテーマなんかもないので、ほとんどのカットにおいて、絞りとシャッタースピードは固定。フォーカス位置も目測、ノーファインダーでシャッターを押している。現像した写真を見ると、当然ながら構図は不安定、ピントも曖昧で人物の顔が途切れているカットなんかも多々ある。たとえそれが失敗だとしても気にしない。「ハッピーでラッキー」という単純明快な言葉を唱えながらズンズン進む。そうすることで過去の呪縛から開放され、より自分らしく振る舞うことが出来るようにと。

——有元伸也

【同時開催】

有元伸也 TOKYO CIRCULATION / TOKYO STRUT

2022年7月6日(水)ー7月25日(月)
日本橋高島屋S.C 本館6階 美術画廊X
東京都中央区日本橋2-4-1 電話:03-3211-4111

【イベント情報】

対話型鑑賞会を有元伸也『Tokyo Strut』刊行記念展会期中の7月30日(土)11時より禅フォトギャラリーにて開催いたします。ぜひご参加お待ちしております。
(*事前申込制となります)

▷ 対話型鑑賞とは?
1980年代にニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された、解説を一方的に聞くこととは違い、作品を観ながら思ったこと感じたことを対話する「対話型鑑賞」。
アートを楽しく感じられるだけではなく、それぞれの感じ方の違いを共有することで生まれるコミュニケーションの場は、近年、世界中で積極的に取り入れられています。

<概要>

「対話型鑑賞会」

日程:7月30日(土)11:00-12:00
美術鑑賞ファシリテーター:小田川 悠氏
(アートコミュニケーション「ランドリー」代表)
参加人数:10名程
参加費:1000円
事前申込制:参加をご希望の方は、7月28日までに禅フォトギャラリーまでご連絡ください。
メールの場合は見出しに【イベント参加希望】とお書きいただき、お名前とご連絡先、人数をお知らせください。
電話:03-6804-1708(日月祝を除く12:00~19:00)
メール:info@zen-foto.jp

Artist Profile

有元伸也

1971年大阪府生まれ。1994年ビジュアルアーツ専門学校大阪卒業。1998年「西藏より肖像」にて第35回太陽賞を受賞し、翌年ビジュアルアーツより同名写真集を刊行した。2008年にTOTEM POLE PHOTO GALLERYを設立。2016年に『TOKYO CIRCULATION』を禅フォトギャラリーより刊行し、第26回林忠彦賞と2017年日本写真協会作家賞を受賞した。2019年には絶版となっていた『西藏より肖像』の新装版である『TIBET』を禅フォトギャラリーより刊行。その他の主な著作に『Tokyo Debugger』(2020年、禅フォトギャラリー)、『Tokyo Strut』(2022年、禅フォトギャラリー)、『ariphoto selection』No.1~10 (TOTEM POLE PHOTO GALLERY)がある。2017年にはパリのLe Plac'Art Photoで個展を開催、また2019年にはドイツのMuseum Bautzenでの3人展「Am Rand der Gesellschaft. Barlach – Springer – Arimoto」 に参加するなど国際的にも活躍している。

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